📑 この記事の内容
先日、建設業を営む経営者の方から聞いた話なんですけど、「毎月の広告費が50万円超えてて、止めたら問い合わせがゼロになる」って。これ、よくある話ですよね。
SEOに取り組む理由って、大きく3つあります。
まず1つ目が、広告費に頼らない持続的な集客ができること。リスティング広告って、クリックされるたびにお金がかかります。月10万円、20万円、気づいたら50万円。止めた瞬間、問い合わせもストップ。SEOで上位表示できれば、クリックされても費用はゼロ。この差、めっちゃ大きいんです。
2つ目が、信頼性とブランド力の向上。検索して上位に出てくる会社って、なんとなく「ちゃんとしてそう」って思いませんか？実際、ある調査では、検索1位のサイトは「信頼できる」と感じる人が圧倒的に多いという結果が出ています。これ、広告では買えない信頼なんです。
3つ目が、見込み客に直接アプローチできること。SEOで集まるお客さんって、「今まさに探している人」なんですよね。「大阪 外壁塗装 費用」って検索する人は、もう外壁塗装を検討してる。そういう人に見つけてもらえる。これが広告との決定的な違いです。
「でも、うちみたいな小さい会社がやっても意味あるの？」って思うかもしれません。結論から言うと、あります。むしろ中小企業だからこそ勝てる戦い方がある。それを次で説明しますね。
正直に言います。SEOで大企業と真っ向勝負しても、勝てません。
制作会社の人が言ってたんですが、「中小企業のサイトが大手ポータルサイトに勝とうとするのは、軽自動車でF1に参戦するようなもの」って。ちょっと極端な例えですけど、当たらずとも遠からず。
具体的にどんなハンデがあるのか、3つ説明します。
1つ目が「信頼性の格差」。Googleは「この情報、信頼できる？」ってチェックしてるんです。E-E-A-Tって呼ばれる評価基準があって、経験・専門性・権威性・信頼性の4つを見てる。大企業って、この「権威性」と「信頼性」で圧倒的に有利なんですよね。名前を聞いただけで「ちゃんとしてそう」って思われる。
2つ目が「被リンクの格差」。被リンクっていうのは、他のサイトから「このサイト、参考になるよ」って紹介されること。大企業はメディアに取り上げられたり、プレスリリースを出したりで、自然と被リンクが増える。中小企業は、そもそも存在を知られてないから、被リンクを獲得するのが難しい。
3つ目が「コンテンツ量の格差」。大企業は専任のライターやマーケターを雇って、毎日記事を量産できる。中小企業は、経営者が本業の合間に書くしかない。この物量差は、正面からは埋められません。
「じゃあ、やっぱり無理じゃん」って思いました？大丈夫、ここからが本題です。
15年間、いろんな業界で集客支援やってきて気づいたことがあります。中小企業が大企業に勝てる領域って、ちゃんと存在するんです。
ポイントは「戦う場所を選ぶ」こと。大企業が本気で取りに来ないキーワードで勝負する。これが中小企業のSEO戦略の基本です。
「SEO対策」で上位を狙うのは、ほぼ不可能。でも「SEO対策 中小企業 費用」なら？「美容室 SEO対策 やり方」なら？検索回数は少ないけど、競合も少ない。そして何より、検索してる人の「悩み」が具体的に見える。こういうキーワードをロングテールキーワードって呼びます。
よくあるのが、「検索回数が少ないから意味ない」って思い込み。でも、考えてみてください。「大阪 外壁塗装 費用 相場」で検索する人って、かなり本気度高いですよね？月に50回しか検索されなくても、そのうち2〜3件が問い合わせにつながれば、十分じゃないですか。
「何でもできます」は、SEOでは弱みになります。Googleは「この人、本当に詳しいの？」って見てるから。
たとえば「ホームページ制作」より「飲食店専門のホームページ制作」。「税理士」より「相続専門の税理士」。絞れば絞るほど、その分野での専門性が際立つ。Googleも「この分野ならこのサイト」って認識してくれるようになります。
ちょっと小耳に挟んだんですけど、最近Googleは「トピック専門性」をかなり重視してるらしいです。雑多な情報を広く浅く書くより、1つのテーマを深掘りする方が評価される傾向がある。中小企業にとっては朗報ですよね。
これ、めちゃくちゃ効果あります。「弁護士」で上位表示は無理でも、「大阪市 弁護士 離婚」なら十分狙える。
地域ビジネスなら、Googleビジネスプロフィール（旧Googleマイビジネス）の整備も必須。「大阪 美容室」って検索すると、地図と一緒にお店が表示されますよね？あれがGoogleビジネスプロフィール。写真、営業時間、口コミへの返信。この3つをちゃんとやるだけで、地域検索での露出が変わります。
飲食店のクライアントさんで、Googleビジネスプロフィールを整備しただけで、月の問い合わせが3倍になった例もあります。費用ゼロで、です。
「内部対策」って聞くと難しそうに感じるかもしれません。でも、やることはシンプル。自分のサイトを「分かりやすく」「使いやすく」すること。これだけです。
5つの基本項目を説明しますね。最初は全部やらなくてOK。できるところから始めてください。
タイトルタグっていうのは、検索結果に表示されるページのタイトル。これ、めちゃくちゃ大事なんです。
制作会社に任せっきりにしてると、「トップページ｜株式会社〇〇」みたいなタイトルになってること、多いんですよね。これだと、何屋さんか分からない。「大阪の外壁塗装専門｜株式会社〇〇」みたいに、サービス内容と地域を入れる。これだけで検索結果からのクリック率が変わります。
文字数は32文字前後が目安。長すぎると途中で切れちゃうんで。
検索結果のタイトルの下に表示される説明文、あれがメタディスクリプション。設定してないサイト、意外と多いんです。
120文字以内で、「このページを見ると何が分かるか」を書く。「大阪で外壁塗装をお考えの方へ。費用相場から業者の選び方まで、地元の塗装会社が本音で解説します」みたいな感じ。読んだ人が「見てみよう」って思える内容にする。
見出しタグ（H1、H2、H3）って、本でいう「章」や「節」みたいなもの。これを正しく使うと、Googleが「このページは何について書いてあるか」を理解しやすくなります。
よくある間違いが、見た目のために見出しタグを使うこと。「文字を大きくしたいからH2にする」とかは、実はNG。内容の構造に合わせて使うのが正解です。
内部リンクっていうのは、自分のサイト内のページ同士をつなぐリンク。これ、意外と軽視されがちなんですけど、SEOにはかなり効きます。
関連するページ同士をつなぐと、Googleが「このサイト、ちゃんと整理されてる」って判断する。訪問者も「次にこれ読もう」って回遊してくれる。結果、サイト全体の評価が上がります。
サイトが重いと、訪問者は待ってくれません。3秒以上かかると、半分以上の人が離脱するってデータもあります。
Googleの「PageSpeed Insights」っていう無料ツールで、自分のサイトの速度をチェックできます。「モバイル」のスコアが50点以下だったら、ちょっと改善が必要かもしれません。
あと、スマホで見たときに文字が小さすぎたり、ボタンが押しにくかったりしないか。今はスマホからの検索が7割超えてるんで、スマホで見やすいかどうかは、めちゃくちゃ重要です。
内部対策だけじゃ、正直限界があります。Googleは「他のサイトからどう見られてるか」も評価してるから。
業界あるあるなんですけど、「被リンクは買える」みたいな話、たまに聞きますよね。絶対やめてください。Googleにバレたら、検索結果から消されます。本当に。
じゃあ、どうやって外部からの評価を高めるのか。3つのアプローチがあります。
さっき出てきたE-E-A-T、覚えてますか？経験・専門性・権威性・信頼性。これを示すのに一番手っ取り早いのが、「誰が書いたか」を明記すること。
記事の冒頭か末尾に、著者のプロフィールを入れる。顔写真、経歴、資格。「この人、ちゃんと分かってる人なんだ」って伝わるだけで、評価が変わります。
特にお金や健康に関わる情報（YMYLって呼ばれます）は、この著者情報がめちゃくちゃ重要。税理士が書いた税金の記事と、誰が書いたか分からない税金の記事、どっちを信用します？
数じゃなくて質。これ、中小企業がSEOで勝つための鉄則です。
同じ業界や関連する業界のサイトから、1つでも被リンクをもらえれば、それだけで効果があります。たとえば、美容室なら地域の情報サイトに掲載してもらう。建設業なら、取引先のサイトに事例として紹介してもらう。
地道ですけど、こういう「自然な被リンク」が一番強いんです。
SNSからの流入は、直接的にはSEOに影響しないと言われています。でも、間接的にはめちゃくちゃ効きます。
SNSで発信する → 見た人がサイトに来る → 滞在時間が伸びる → Googleが「このサイト、価値あるな」って判断する。この流れ。特にInstagramやX（旧Twitter）は、見込み客との接点を作るのに有効です。
「SNSとか苦手なんだよな」って人、多いと思います。最初は週1回の投稿でOK。完璧じゃなくても大丈夫。続けることの方が大事です。
SEOって、やりっぱなしだと効果が分からないんです。「なんとなく問い合わせ増えた気がする」じゃ、改善もできない。
だから分析体制を作る。難しそうに聞こえますけど、無料ツールで十分できます。
GA4（Googleアナリティクス4）は、サイトに来た人の動きを見るツール。どのページが見られてるか、何分滞在してるか、どこで離脱してるか。これが分かる。
Search Consoleは、検索結果での自分のサイトの状態を見るツール。どんなキーワードで検索されてるか、順位は何位か、クリックされてるか。これが分かる。
両方とも無料。両方ともGoogleが提供してる。入れてないなら、今すぐ入れてください。設定は制作会社に頼めば、だいたいやってくれます。
全部見ようとすると挫折します。最初は3つだけでOK。
1つ目が「オーガニック検索からの流入数」。検索経由でどれだけ人が来てるか。これが増えてれば、SEOが効いてる証拠。
2つ目が「検索順位の変動」。狙ってるキーワードで、順位が上がってるか下がってるか。Search Consoleで見れます。
3つ目が「問い合わせ数」。結局、これが増えないと意味ないですよね。GA4で「目標設定」をしておくと、検索経由で何件問い合わせが来たか分かるようになります。
月に1回、この3つをチェックするだけで十分。15分もあればできます。
ここまで読んで、「やっぱり自分でやるのは難しそう」って思った方もいると思います。正直に言うと、時間がない経営者には、外注も選択肢としてはアリです。
ただ、SEO業界って、正直ピンキリなんですよね。
SEO対策会社の費用相場、だいたいこんな感じです。
コンサルティング型：月額10〜50万円。戦略立案と助言がメイン。実作業は自社でやる。
コンテンツ制作込み：月額20〜80万円。記事作成や内部対策の実作業もやってくれる。
成果報酬型：順位が上がったら費用が発生。一見リスク低そうに見えますけど、「上がりやすいキーワードだけ狙う」とか、本質的じゃない施策をされるリスクもある。
月額5万円以下で「何でもやります」って言ってくる業者は、ちょっと怪しいかも。まともにやろうとすると、それくらいの工数はかかるんで。
先日、〇〇業界の人から聞いた話なんですけど、「SEO会社に月30万払ってたけど、1年経っても何も変わらなかった」って。これ、よくある失敗パターンなんです。
選ぶときに見るべきポイント、3つあります。
1つ目、「具体的に何をやるか」を説明してくれるか。「SEO対策します」だけじゃなくて、「毎月〇本の記事を作ります」「内部対策として〇〇を改善します」みたいに、具体的なアクションを示してくれる会社を選ぶ。
2つ目、「成果が出るまでの期間」を正直に言ってくれるか。「1ヶ月で1位にします」とか言う会社は、怪しいと思ってください。普通、SEOは3〜6ヶ月かかります。それを正直に言ってくれる会社の方が信用できます。
3つ目、「レポートの内容」を確認する。何をやって、どう変わったのか。毎月ちゃんと報告してくれるか。これがないと、お金払っても何が起きてるか分からない。
「SEOやるなら広告は要らない？」って聞かれることがあります。答えは「両方使うのがベスト」。
SEOは効果が出るまで時間がかかる。3ヶ月、半年、場合によっては1年。その間、問い合わせゼロだと困りますよね。だから、SEOが育つまでは広告で集客する。SEOで流入が増えてきたら、広告費を減らしていく。この併用戦略が現実的です。
広告は「今すぐ客」を集める。SEOは「これから客」を育てる。役割が違うんです。どっちか一方じゃなくて、バランスよく使うのがコツ。
最後に、一番大事なことをお伝えします。
SEOって、テクニックだけじゃ勝てないんです。「誰に向けて、何を伝えるか」。ここがブレてると、どんなに内部対策を頑張っても、成果は出ません。
あなたのお客さんは、どんな悩みを抱えてますか？どんな言葉で検索してますか？
たとえば「ホームページ制作」で検索する人と、「ホームページ 費用 相場 安い」で検索する人、悩みが違いますよね。後者は「いくらかかるか不安」「できれば安く済ませたい」って思ってる。その悩みに寄り添ったコンテンツを作る。
お客さんから実際に聞かれた質問をリストアップしてみてください。それが、そのまま記事のネタになります。
これ、意外と見落とされがちなんですけど、質の低い記事があると、サイト全体の評価が下がることがあります。
昔書いた、中身の薄い記事。他のサイトからコピペしたような内容。そういうページは、思い切って削除するか、リライトして質を上げる。「記事が多い方がいい」は、もう古い考え方です。
僕も最初、とにかく記事を量産してた時期がありました。結果、Googleからの評価が下がって、慌てて整理し直した経験があります。数より質。これは本当に大事。
中小企業がSEOで成果を出すには、大企業と同じ土俵で戦わないこと。ロングテールキーワード、ジャンル特化、地域特化で差別化して、自社だけの勝てる領域を見つけることが大事です。
ポイント
ちょっと相談してみませんか?
僕も最初、SEOとかWeb集客とか全然分からなかったんです。
だから「ツナギト」では、気軽に話せる場を作りました。
売り込みとかないんで、小さな疑問でも全然OKです。